こんにちは。
神奈川県藤沢市の工務店、コージーホームです。
マイホームを新築する際やリフォームする際、「開放的なリビングにしたい!」「印象のよい広い玄関をつくりたい!」と考える人も多いでしょう。
そこでオススメなのが、ストリップ階段。住まいの空間をより広く開放的に魅せられるので、狭小住宅とも相性がよい間取りです。
今回は、ストリップ階段のメリット・デメリットや、設置する際のポイントを解説します。コージーホームが施工したおしゃれなストリップ階段の事例や、階段下の活用アイデアも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ストリップ階段とは、段板とささら桁だけでつくられた階段のこと。別名、スケルトン階段・シースルー階段・オープン階段などとも呼ばれています。
通常の階段との違いを画像で比べてみましょう。
段板と蹴込み板・ささら桁で構成されているのが、通常の階段です。
一方、ストリップ階段には蹴込み板や手すり壁などがないので、階段の骨組みが丸見えの構造といえます。なかには、段板だけが直接壁に埋め込まれているシンプルなストリップ階段も。
またストリップ階段には、上の画像のように横から段板を挟んで支える側桁(がわげた)と、下から段板を支える力桁(ちからげた)の2つのパターンがあります。
【力桁のストリップ階段】
通常の階段と比べてデザイン性が高く、開放的な空間を演出できるため、注文住宅で人気がある階段です。
ストリップ階段を設置する際には、素材やデザインはもちろん、造作するのか・既製品を取り入れるのかなどが選べます。一般的な作り方を3つ紹介しますので、違いを比べてみましょう。
まず、木材のみでストリップ階段を造作する方法です。
木のあたたかみが存分に感じられるデザインで、ナチュラルな雰囲気が魅力。
ただし木材の強度を保つために、段板やささら桁を厚く・大きくする必要があるため、存在感が出やすいです。開放感を求めてストリップ階段を採用する場合は、木材の重厚感が気になってしまう人もいるかもしれません。
次に、木製の段板+スチール製のささら桁や手すりを組み合わせて造作する方法です。
スチールは木材よりも強度に優れているため、厚みを抑えたスタイリッシュなストリップ階段をつくれるのが魅力。空間をより開放的にスッキリ見せたい人には、オススメのデザインです。
またデザインの自由度も高いので、好みの雰囲気やインテリアとの調和を意識して、世界に一つだけのストリップ階段がつくれるでしょう。とはいえ、デザインに凝りすぎてしまうとその分手間がかかり、割高になってしまうケースも。
スチール以外には、アイアンやアルミが採用されているストリップ階段もあります。
ストリップ階段を設置する際には、既製品のストリップ階段を採用する方法もあります。
造作の場合はデザインを一から考えるため、完成品を見て決めることができません。一方既製品の場合は、メーカーのカタログから好みのデザインを選べるので、「イメージと違った」という失敗を防げるのが大きなメリットです。
ちなみに、ストリップ階段を取り扱っているのは、次のようなメーカーがあります。
Panasonic(パナソニック)
LIXIL(リクシル)
AINEXT(アイネクスト)
SYSTAIR(システア)
KATZDEN ARCHITEC(カツデンアーキテック)
工務店やハウスメーカーで造作するよりも、既製品を取り入れるほうが費用は若干安い傾向にあります。
ストリップ階段を採用すると、次のようなメリットがあります。
ストリップ階段を取り入れると、空間を広く開放的に演出できるのが大きなメリットです。
通常の階段と比べると、階段横の壁や蹴込み板がないので、階段の先まで視界が抜けます。そのため、実際の面積よりも広く感じられるのです。
たとえば、閉塞感のある玄関にストリップ階段をつくれば、来客にも開放的な住まいの第一印象を与えられるでしょう。また、吹き抜けのあるリビングにストリップ階段を組み合わせれば、空間を最大限広く活用できます。
敷地に限りのある狭小住宅や、スキップフロアと組み合わせるのも相性がよいですよ。
骨組みが見えるほどスキマの多いストリップ階段は、窓から入ってくる光を遮ることなく、最大限お部屋に採り入れられます。そのため、いわゆる”箱型”になっている通常の階段を採用するよりも、お部屋が明るくなるのです。
また風の流れも滞らないので、住まい全体の風通しがよくなり効果的に換気できます。明るくキレイな空気が循環するお部屋は清潔感があり、より開放的に感じるでしょう。
ストリップ階段は「上り下りする」という機能性だけでなく、設置するだけでその空間をおしゃれに演出する魅力があります。階段自体がインテリアの一部となって、お部屋の雰囲気を引き立たせてくれるのです。
また、ストリップ階段は蹴込み板がないので、デスクとベンチとして活用することもできます。近ごろは、ラントリースペースや筋トレスペース・キャットタワーとても併用する人も増えていますよ。
デザイン性の高いストリップ階段を多目的に活用できれば、暮らしはより豊かになるはず!
一方、ストリップ階段を採用すると、次のようなデメリットがあります。
ストリップ階段のデメリットは、設置するコストが高くなってしまうこと。
通常の階段と比べると目に見える部分が多いので、全体的に質の良い材料を使う必要があります。また、デザイン性を高めたり安全性を確保したりするためには、多くの手間をかけて施工するので、どうしても費用がかかってしまうのです。
一般的には、既製品<木材で造作<スチール+木材で造作の順に、コストが高くなる傾向にあります。
スキマが多いストリップ階段の構造上、落下するリスクも頭に入れておかなければなりません。小さな子どもやご高齢の方がいる場合は、手すりにネットやパネルを設置するなどの安全対策が必要です。
また蹴込み板がないので、階段を上る際に深く踏み込みすぎて、次の段の段板にすねをぶつけてしまうこともあるかもしれません。安全対策と合わせて、どういう場合にケガにつながるかなどを、家族で話し合っておくことも大切です。
戸建ての収納場所として活躍する階段下スペースですが、ストリップ階段の場合はオープンな空間となるため、独立した収納やトイレは設置できません。そのため、間取りを考える際には、ほかの場所にスペースを確保する必要があります。
置き家具を使って収納することもできますが、開放感が魅力のストリップ階段なので、大きな家具があると圧迫感を感じる原因となるでしょう。
階段下を収納やトイレの場所として活用できないストリップ階段ですが、ストリップ階段ならではのとっておきの活用方法を紹介します!
ストリップ階段を設置したいと考える理由は、住まいの空間を広く開放的に見せたいというケースが多いはず。そこで階段下はあえてなにも置かずに、広さを最大限際立たせるのがオススメです。
せっかく視線が抜けるスペースなので、光や風の流れを遮らないようシンプルに活用するのも素敵だと思います。
開放的な空間は確保しつつもインテリアを楽しみたい人には、観葉植物やライトを飾るのがオススメ。
デザイン性の高いストリップ階段をムードあるライトで照らすことで、ストリップ階段の魅力を高められます。ライトなしの朝の雰囲気と、ライトで照らされた夜の雰囲気を両方楽しめるので、視覚的な変化が暮らしの刺激になるはず。
また採光や風通しにも優れている場所なので、観葉植物を育てる際にも適した環境といえるでしょう。
ストリップ階段と相性がよいのは、階段下にデスクを設置してワークスペースにする間取り。階段下という性質上高さに制限があるので、座って作業するのに適しています。
新しい生活様式に対応できるよう、住まいに書斎やワークスペースを採用する人が増えていますが、狭小住宅などでは十分なスペースを確保できない場合も少なくありません。
そこで、明るくて開放感のあるストリップ階段の階段下にデスクを設置して、仕事やちょっとした家事をこなす場所として効果的に活用するのはいかがでしょうか。
ここでは、コージーホームでストリップ階段を設置する際の費用を紹介します。
新築の戸建てにストリップ階段を設置する場合、作り方別の費用相場は次のとおりです。
木材で造作する:(標準仕様から)+20万
スチール(アイアン)+木材で造作する:+25万
スチール(アイアン)で造作する:+40万
上記は造作家具となるため、住まい一つひとつに合わせてオーダーメイドで施工しています。
既製品のストリップ階段にはアルミ製の商品もあり、価格は造作するよりも安めです。ただし、しなったりギシギシと音がなったりする可能性もあるので、コージーホームはチョイスしていません。
リフォームで既存の壁や階段を解体して、新たにストリップ階段を設置する場合は、おおよそ150万〜かかります。
住まいの状況や間取りによっても費用は変動するため、詳しい費用については現地調査のうえご提案させていただきます。
空間を広く開放的に演出できるストリップ階段ですが、いくつかのポイントと注意点を考慮して設置するのが重要です。満足度の高い住まいを目指すために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小さな子どもやご高齢の方が落下する可能性もある、ストリップ階段。安全に上り下りできる環境を整えることが、安心して暮らせる重要なポイントです。
たとえば、転落防止の手すりを取り付けてネットやパネルを設置したり、段差を浅くしたりなど。ストリップ階段には、さまざまな安全対策が可能です。
コージーホームでは、階段の下半分だけストリップ階段にして、上段は通常の階段でつくる造作階段を施工した事例があります。
暮らし方にあった安全対策についても提案させていただきますので、お気軽にご相談くださいね。
デザイン性の高いストリップ階段はインテリアとしての要素があり、住まいの中でも存在感があります。とはいえ、置くタイプのインテリアと違って、簡単に動かしたり変えたりはできません。そのため、デザインや素材・色などをじっくり検討して設置する必要があるのです。
内装のテイストや好みの雰囲気に合ったストリップ階段をつくるためには、インターネットやSNSなどの施工事例をできるだけ多くみるのがオススメ。(次章でコージーホームが施工したストリップ階段を紹介しますので、参考にしてくださいね!)
ただし、デザインや素材にこだわるとコストが高くなるので、予算と相談しながら決めていきましょう。
ストリップ階段を設置するうえで、もう一つ気をつけなければならないのが、家族や来客の目線。ストリップ階段はスキマが多いので、上り下りする際に階段下からスカートの中が見えてしまう可能性もあるからです。
とくに注意が必要なのが、階段下が通路になっている場合や、玄関から入ってすぐの階段。
階段を設置する角度や方向を調整して、いつでも安心して使えるストリップ階段を目指しましょう。
最後に、コージーホームが施工したストリップ階段の事例を紹介します。マイホームに設置したいストリップ階段を、具体的にイメージしてみましょう。
落ち着きと深みのある壁紙と、木のぬくもりが感じられるカフェ風のリビングに、アイアンと木材で造作したストリップ階段です。
ブルーグレーの壁に沿って施工したストリップ階段には、スタイリッシュでシンプルなアイアンの手すりを設置。安全対策のため手すりにネットを張り、お子さんの背の高さにある段板の角にはカバーを取り付けました。
階段下には造作のデスクを設置して、ワークスペースとして活用できます。階段下の小窓と2階からの採光のおかげで、明るく開放的なリビングになりました。
玄関を開放的に魅せるため、玄関に面した部分のみストリップ階段を造作した事例です。一般的には、一番下の段から一番上の段まですべてストリップ階段で造作しますが、必要な部分だけに取り入れることでコストや安全性にも配慮。
段板にはホールの床と同じ木材を採用することで、違和感なく2階へとつながり、空間がより広く開放的に感じられます。
住まいの空間を最大限に広く演出できる、ストリップ階段。デザイン性だけでなく、採光や風通しにも優れているのが魅力です。一方、通常の階段と比べるとコストが高く、落下するリスクもあります。
安全対策や設置する間取りにこだわって、見た目も使い勝手も満足できるストリップ階段を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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